シネマ黙示録 解題
    太陽の塔の3つの顔

    シネマ黙示録〜その反復と記憶
    2019年来、世界とこの国は、私たちの予感を越えてコッポラ監督作品「地獄の黙示録」の“アポカリプス・ナウ”に突入した感ありです。凄惨なカタストロフィの恐怖を覚えました。しかし、このような「出来事の連鎖」で終わる人間の歴史には共通する瓦礫の風景があります。それを拒否する為にも,パラダイムシフトの只中にある「近代」の終焉を軟着陸させる想像力を発揮し、一方的に流れる歴史とは異なる“いま、ここ、この瞬間”閃きやってくるアクチュアリティ”・“イメージとしてのイメージ”によって動物とは違う人間の「救済=解放」に向かわなければなりません。

    太陽の塔に仕込まれた3つの顔
    今から50年前、大阪千里丘陵に創造された太陽の塔。岡本太郎はそこに3つの顔をあしらった。天辺の「黄金の顔」は未来を、腹部の「太陽の顔」は現在を、そして背面の「黒い太陽」は過去を表現。死から再生への出発点…という神話が秘められていたのです。